免疫力とは、体内で発生したガン細胞を処分したり、外から侵入したウイルスや細菌を撃退したりする、自己防衛システムのことです。そのため、免疫力が高い状態を維持することでウイルスや細菌に対しての抵抗力も高まり、風邪や病気になりにくくなります。
しかし、免疫力が下がってしまうと、病気や感染症にかかるリスクも。免疫力を高めるためには、食事で腸内環境を整えるのがポイントです。そこで今回は免疫力を高める食べ物を紹介します!
免疫力が下がる原因には、睡眠不足やストレスなどさまざまな要因がありますが、その中のひとつに「食生活の乱れ」があります。暴飲暴食は胃腸に負担を掛けるため、腸内環境を悪化させます。
体内の免疫細胞の約7割は腸内に集中しており、腸内環境が悪化すれば免疫力も下がります。また、偏った食事では栄養バランスが乱れ、免疫細胞を作るのに必要な栄養素が不足し、免疫力を下げてしまいます。
免疫力を高めるためには、まず食事の乱れを改善し、1日3食規則正しく食べることが大切です。その上で、免疫力を高める栄養素をバランス良く摂るようにしましょう。
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では、免疫力を高める食べ物には何があるでしょうか。ここでは、病気や風邪に負けない体作りをするための、免疫力を高める食べ物を紹介します。
主食は白米ではなく、胚芽米や玄米がおすすめです。白米に比べてたんぱく質やビタミン、ミネラルを多く含んでいます。玄米が苦手な人は、白米に雑穀やもち麦を混ぜて炊くのも良いでしょう。白米のみを食べるよりも栄養価がアップしますよ。
肉や魚にはたんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質には、細胞を構成する主要な成分が含まれており、免疫物質の材料にもなっています。たんぱく質が不足すると免疫細胞が生成されにくくなるため、積極的に摂るようにしましょう。
また、マグロやカツオ、アジやサバといった青魚には免疫機能を調整するEPA(エイコサペイタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれているためおすすめです。
卵や乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)には動物性たんぱく質、大豆製品には植物性たんぱく質が含まれています。2つのたんぱく質をバランス良く摂るのも免疫力を高めるのに必要なこと。
大豆製品には大豆、豆腐、味噌、納豆、きなこ、豆乳などバリエーションも豊富にあり、手軽にたんぱく質が摂れるのでおすすめです。
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きのこには、低カロリーでありながら食物繊維が豊富に含まれています。中でも食物繊維の仲間であるβ-グルカンは免疫力を高める作用があるといわれています。
β-グルカンはきのこの細胞壁に存在しており、食べても胃腸で消化、分解されることなく、腸内の免疫細胞に働きかけるとされています。
また、きのこには免疫機能を調整する作用を持つビタミンDも含まれています。シイタケ、エリンギ、マイタケ、エノキ、ナメコなどさまざまな種類があり、飽きずに楽しめるのも良いですね。
緑黄色野菜にはビタミンやβ-カロテン、ミネラルが豊富に含まれています。ビタミンやミネラルには免疫機能が正常に作用するようサポートする働きがあります。
特に、にんじん、かぼちゃ、ピーマン、ほうれん草などはβ-カロテンが多いのでおすすめ。β-カロテンには体内に侵入してくる有害な物質から体を守る抗酸化作用や、免疫力を高める作用があるといわれています。
また、緑黄色野菜は食物繊維も豊富で腸内環境を整え、免疫力を高める善玉菌を増やしてくれるため、積極的に食べるようにしましょう。
キムチ、味噌、納豆、チーズ、ヨーグルト、甘酒などの発酵食品は、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が含まれています。これらの善玉菌は腸内環境を整え、免疫機能を調整する働きがあるといわれています。
善玉菌は腸内に長い期間とどまるわけではないため、発酵食品は毎日摂り続けるのがおすすめです。
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免疫力を高めるためには1日3食、栄養バランスの良い食事を摂ることが重要です。今回紹介した免疫力を高める食べ物を参考にしながら、ぜひ毎日の食事メニューに取り入れてみてください。
免疫力を高めることで、病気にかかりにくいだけでなく、怪我をした時や体調を崩した時の回復力も違ってくるでしょう。まずは現在の食事を見直し、食生活の改善からはじめて免疫力を高めていきましょう!